思い出のペット達(前編)


我が家にはペットという者の存在感は稀薄である。ペットというものを飼う事はほとんどない。
猫が好きだが、反対に遭うので飼わせてはもらえまい。だが、ウチの人間には変な性癖があり、
妙な動物を拾って飼うという行動をとることがある。あれは俺が8歳だか9歳だかの事だった。
祖父「おう」
家に祖父が帰ってきた。が、その時!
クァーッ!

「なんだ!? その『クァーッ!』っつぅのはッッ!!Σ( ̄口 ̄;)」

鳥だった。それも九官鳥とかインコとかそんな可愛い代物ではない。
サギ科のシラサギである。一般で飼う鳥のレベルと比較すると、かなりデカい。
具体的なサイズは言及しにくいが、鶴とほぼ同等だと思っていただきたい。

祖父「元気なさそうだから拾ってきた」
俺達兄弟三人「!!!Σ( ̄口 ̄;)」
世の中には、傷付いた犬を見捨てられなくて拾ってくるいい年した大人がいる!
捨て猫を見捨てられなくて拾ってくるガキだっている!! しかぁぁぁぁし!!
元気の無いシラサギを興味本位で拾ってくるじいさんはまず見れねぇッッ!!!
とりあえず拾ってきたもんはしょうがないので、ウチで飼育する事に
(すぐ馴染む俺達一家も変だと思うが、どうか?)

しかし、翌日にはそのシラサギは死んでしまっていた。
消しゴムを食ったのが直接の死因である。拾ってこない方が長生きできたんじゃないか?
その疑念を振り払いつつ、とりあえず土葬する俺達であった。

ありがとうシラサギ。名前を付ける間も無く死んだけど。


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